中学受験合格のテクニック〜社会と塾・家庭教師選び〜

中学受験を考える親御さん応援ブログです。元塾講師が本音で語る社会の正しい勉強の仕方や受験のテクニック、塾や家庭教師の選び方について紹介しています。

タグ:暗記のしかた

 
【地理】白地図を使った効果的な学習方法

【地理】◯◯せずに白地図を使うと知識が定着されやすくなる!?

【地理】平成の伊能忠敬になろう!真の地理力の鍛え方

 でも書いているように白地図を利用することはとても大切なこと。コピーを量産するのではなく、自分で地図を書き、海岸線、県境をなぞり、河川の流れをもなぞるというのは、より効果の高い白地図の使い方になります。

 これは、生徒だけでなく、私自身もそうです。教科書を眺めているだけでなく、自分で地図を書いてみると、新たな発見が生まれます。

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 こちらは私がホワイトボード上に書いた中国・四国地方です。ちなみに私はいわゆる絵心が全くと言っていいほどありません。小学生の場合、ドラ◯もんやピ◯チュウ等のキャラクターを書いてとお願いされますが、いつも笑われてばかりです。

  しかし、白地図であれば、上記のように書くことは可能です。無論、上手さを求めているのではありません。書くことによって地理への興味を厚くするのが目的。そして、そうした能動的な学習には「気づき」が生まれます。それらが、結果的に学習意欲、効果を高めるのに有効なのです。
 
 書いていると、高知県が意外と大きかったり、瀬戸内海には島がたくさんあることに気づかされます。ただ白地図や地図帳を見ていると、こうした部分には気づけません。つまり、見ているようで見ていないのです。何となく勉強した気になっているだけで、実は地理にきちんと向き合っていないと言えます。

 また、自分で一生懸命書いただけに、そこに書き込んでいく際は、丁寧に書こうという意識も生まれます。自分で書いたのはその1枚だけ、そこに希少性が生まれ、大切にしようという気持ちが無意識に発生するためです。コピーにはそうした希少性はなく、間違えてもいいやという気持ちになり、集中力が散漫になってしまうのです。つまり、手書きで白地図を書くことは、集中力のアップという効果もある、ということになります。

 この白地図に重要な語句や地形を書き込んでいきます。山地や平野、河川に世界遺産、農産物までたくさん書き込んでいきます。そうすると、よく出てくる県とそうでない県が浮かび上がってきます。中国・四国地方であれば、広島県や岡山県は重要語句がたくさん出てきますが、徳島県はほとんど出てきません。このような学習は、各都道府県にアクセントをつけることができ、結果的に、この強弱が記憶の定着につながりやすくなるのです。

 インプットには白地図の手書きが最も重要。もちろん、受験期前の勉強には不向きですが、早い段階で行うようにしましょう。

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 勉強法は様々ありますが、タイトルの通り、子どもが先生となり、親が生徒になることが中学受験合格への近道の1つです。

 人に何かを教えるということは簡単なことではありません。分かりやすい先生がいれば、そうでない先生もいるでしょう。無論、人それぞれ異なった指導方針があるため、正解不正解は難しいところですが、少なくとも、分かりづらい授業は褒められるべきではないでしょう。

 注意が必要なのは、先生になった動機は様々だということ。元々教えるのが得意、子どもが好き、他にやりたいことがなかったから何となく、といったようにその理由は人によって異なります。従って、先生=教えるのが上手いということには必ずしもなりません。

 しかし、ここで考えたいのは、そういった分かりやすいかどうかではなく、なぜ授業を行うことができるのかということ。もちろん、台本などありません。中にはテキストや板書案ばかり見ている先生もいますが、基本的には自分の言葉で話をします。

 授業を行うには話し手がきちんと内容を理解しておかなければなりません。これは、授業という狭い枠での話だけではなく、様々な場面に共通します。例えば、初対面の人の性格を説明することはできません。なぜなら、相手を理解していないからです。

 しかし、これは逆に考えると、きちんと説明することができれば理解している証拠ということになります。自己紹介をするとき、自分の性格や特技を語ることができるのは、自分を理解しているから。つまり、人に説明することで、自分自身の理解度をチェックすることができるということになります。

 中学受験においてその学習は、まずは先生に習うことから始まります。「室町時代は〜」「日本国憲法とは〜」と説明を受け、頭の中に入れていきます。しかし、「教わる」ことと「教える」ことは似ているようでまったく異なります。「教わる」ことは誰でも可能ですが、「教える」ことは簡単ではありません。従って、授業を受けた後に、その内容を第三者に語ることができるかどうか、その人を納得させる話ができるかによって、その子の理解度が分かるということになります。


 その第三者の役割を果たすのが親になります。しかし、「生徒になる」と言っても、そんなに形式ばったものではありません。机に向かう必要もなく、鉛筆を用意する必要もありません。

 では、何をすればいいのか?−それは、ただ聞き流すだけです。子どもが話していることをただ聞き流しているだけで子どもの理解度が深まり、成績が上がっていきます。にわかには信じがたいようにも思えますが、何を隠そう、これは私自身が子どもの頃に行っていた学習法なのです。

 私の両親は共働きで、私はいわゆる鍵っ子でした。母が帰宅するのはいつも夕方で、帰ってくるなり、食事の支度をします。その際、私は自室には行かず、母が食事を作るリビングでテレビを見たり、宿題をしたりしていました。そのとき、「今日学校でね、」「◯◯先生が話してたんだけどね、」とその日の出来事や習ったことを話していました。元々おしゃべりが好きだったため、1人でペラペラ喋っているばかり。自分が話すのが好きだったこともあり、話しているだけで私は満足でした。母は返事をしてくれましたが、今思えば、食事を作ったり、お風呂を入れたりと忙しくしていましたから、全てをちゃんとは聞いていなかったと思います。

 何気ないエピソードですが、ここにヒントがあります。授業で習ったことを話す、話すことができる。つまり、自分自身が理解できていたということになります。ある時は、喋っているうちに「何だっけ?」となり、この場合は理解が100%ではなかったのでしょう。

 私が習ったことを母に伝える、すなわち、先生になり、母は聞き流すという生徒役を行う。 このことは私の勉強の仕方という意味での土台となりました。もちろん、当時、私自身に勉強しているという自覚はなく、ただ話すのが好きだった、好きなことをしていたら、それがたまたま勉強の一部になっていたというわけです。

 これを中学受験の勉強に当てはめる場合、授業後に「今日は何を習ったの?」と尋ねてみるのがいいでしょう。全ての子が私のようにおしゃべり大好きではないと思うので、歩み寄りは幾分か必要です。その際、抽象的にではなく、なるべく具体的に聞き出すことをおすすめします。もちろん、小学生ですから、必ずしも分かりやすい説明をしてくれるわけではないと思いますが、だんだんと話す力も上がっていきます。話す力が上がれば、それは書く力には変わっていくため、国語の記述力、中高一貫校の作文力も養われていくでしょう。また、大人になったときに必要なプレゼンテーション能力にもつながりますので、一石三鳥、いや、四鳥とも言えるかもしれません。

 子どもの成績はテストの点数が一番の指標であることには変わりません。しかし、話を聞くことで、「鎌倉時代はよく話せていたな」「円高の説明がちょっといまいちだったな」というように、より具体的な子どもの成績が見えてきます。「目に見えない点数」を評価してあげることが、子どものモチベーション、最終的には中学受験合格につながっていくのではないのでしょうか?

 
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 最近では歴女という言葉も生まれ、歴史に対する興味をもつ子が増えています。特に人気なのが幕末、新撰組や坂本龍馬はその格好の的となっています。

 中学受験においてはそうした部分はさらっと流されています。あまり深く学習する必要はありませんが、歴史への興味のきっかけとするならば、大いに学んで損はないでしょう。

 明治時代は、平安時代や江戸時代に比べれば決して長くはありません。しかし、その中身はかなり色濃いため、他の時代と同様、分けて学習するのが有効です。すなわち、

①江戸幕府の崩壊〜明治政府の仕組み〜
②西南戦争と憲法の成立〜武力から言論へ〜
③条約改正と2つの戦争〜海外との関係〜


の3つ。当ページでは①江戸幕府の崩壊〜明治政府の仕組み〜についてのポイントを説明していきます。

 江戸幕府の崩壊のきっかけは尊王攘夷運動にあります。これは、長らく続いていた幕府による政治を脱却し、古代〜中世のような天皇中心の政治に戻そうという「尊王」ペリー来航による鎖国の終焉以降、日本に入ってきた外国人たちを追い返そうという「攘夷」の思想が重なった言葉です。元々はまったく別の思想ですが、世の中に対する不満という共通点がこの2つの思想を結びつけることとなり、倒幕という目的と変わっていきました。ペリーの来航から、既に幕府は徐々に崩壊が始まっていたのかもしれません。

 その中心が薩摩藩と長州藩。それぞれ鹿児島、山口県です。この2つの藩が手を組み、さらに朝廷へも上手く働きかけたおかげで、倒幕は成功し、江戸幕府は崩壊していきます。

 注意点としては、朝廷側が「元の天皇中心の政治に戻します!」と宣言したのが王政復古の大号令。そして、それを受けて15代将軍徳川慶喜が「天皇に政治権力をお返しします」としたのが大政奉還。似ていますが、主語が天皇か将軍かという違いがあるため問題を解く際は気をつけるべき内容です。

 入試において幕末、すなわち、上記のような幕府が終わっていく様はあまり出題がありません。それ以上に重要なのが明治新政府の数ある政策です。

①五か条のご誓文
②五榜の掲示
③版籍奉還
④廃藩置県
⑤四民平等
⑥富国強兵
⑦殖産興業
⑧徴兵令
⑨地租改正
⑩学制


 ざっと書いただけでもこれだけあります。いずれも1868年〜1873年までのたった5年で始まった政策。よほどの上位校でなければこれらの並びかえまでは不要でしょう。従って順番まで覚える必要はありません。しかし、それぞれの言葉を意味も含めて正確に覚えておく必要はあります。

①五か条のご誓文は「新政府の方針」。幕府ではなく政府へと変わったため、その基本について書かれたものです。②五榜の掲示は「民衆向け」というのがポイントです。

③版籍奉還は、「版(土地)と籍(人)を国にお返し(奉還)する」政策。江戸時代は土地や人はそれぞれの藩に属するという考えをとっていました。明治政府は権力を一度中央に集めようと考えたために、全ての土地や人をいったん回収したということになります。その具体策が④廃藩置県です。いったん回収した藩を県と名前を変えて改めて置く、そしてその知事は政府から派遣するという手順を踏むことで、直接管理できるようにした、というわけです。従って、版籍奉還と廃藩置県はセットで理解するのがいいでしょう。

⑤四民平等の目的は武士の特権をなくすこと。しかし、実質的に平等になってはおらず、それは今の世の中とは変わりません。この前半の武士の特権という言葉は後の学習においてかなり重要なつながりを持つため疎かにはできません。

⑥富国強兵は政策というより、スローガン。一致団結して国を強くしようという考えを示したものです。その具体策が⑧徴兵令と⑨地租改正です。徴兵令は武力という強さ、地租改正は経済的な強さを求めるための政策。特に地租改正は「地価の3%(後に2.5%へ引き下げ)を現金で納める」というのは頻出問題です。

⑦殖産興業は富国強兵と似ていますが、産業によって国を興そうというもの。今でこそ日本は自動車の輸出が主力ですが、当時目をつけたのは生糸。そのために作られたのが富岡製糸場です。明治という政府を支えたこともあり、世界遺産登録のニュースが出たのは最近の話です。

また、国を強くするためには知識も必要であり、 そのために出来た制度が⑩学制。義務教育というルールを定め、誰もが勉強をする仕組みを作りましたが、授業料が発生することもあり、また、貴重な働き手がいなくなることもあり、反発もありました。福沢諭吉の「学問のすすめ」もここで覚えてしまいましょう。

このように明治初期のポイントは、その制度を覚えていくことにあります。上記のような簡単な説明でいいので、子ども自身の口からできるようにしましょう。

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