夏休みも残すところ2週間。学校の課題、塾の宿題に追われ、受験生は毎日奮闘している頃でしょう。

 そんな夏休みがあければもう2学期。2学期が終わり冬休みをはさめば、すぐに受験はやってきます。特に、夏休み明けの2学期は体感的にもあっという間に過ぎていきますので要注意。

 2学期は、これまでの総復習をしながら、いよいよ入試演習が始まっていきます。社会の場合、地理・歴史・公民を総合的に復習していくことになりますが、特に注意が必要なのが歴史です。

  地理は4年生や5年生の前半期などで学習しており、ある程度の反復がされています。反復の回数がある分、ある程度頭に残っており、歴史や公民に比べれば学習量も多くなっているはず。また、地理の場合、基本の問題と応用的な問題の差が激しく、この時期からは点数を伸ばしにくくなっています。国語や算数、理科の学習もあるため、苦手な単元があるならともかく、地理ばかりに時間をかけるのはナンセンスでしょう。

 また、公民は【公民】中学受験では公民に時間をかける必要はない!?でも述べている通り、 メインとすべきではありません。ほとんどの場合、小学6年生で学習するため、夏休み前という比較的新しい記憶として残っていることが考えられます。そのため、記憶の引き出し(詳しくはこちら)をあけやすくなっていますので、公民ばかりでなくて良いでしょう。

 これらに対して歴史はある程度長期で学習したものの、あまりにも広範な学習を強いられており、繰り返しがされていない可能性があります。特に古代は学習してから1年程度経っていることも考えられ、すっかり忘れているでしょう。かといって近現代の場合、人の名前や出来事も現代風になっており、聖徳太子や織田信長といった「いかにも歴史! 」という類いのワードに比べて脳内に残りづらくなっているため、聞いたことはあってもほとんど身に付いていないということがよくあります。従って、歴史全体の流れをもう一度欠確認しておく必要があります。

 しかし、他教科の追われる夏休み、歴史ばかりもやってられません。改めてノートにまとめ直すのもいいですが、時間的な制約があるでしょう。そのため、できるだけ短時間で全時代を確認するようなツールが求められることになります。

 そこで必要なのが2つのアイテム。それは、歴史のマンガ全範囲が載っている一問一答タイプの問題集です。「この時期にマンガ?」とのご指摘もありますが、マンガには多くのメリットがあり、時間がないこの時期にもってこいのツールです。受験勉強に追われる中、リフレッシュにもつながりますし、時間もそうはかかりません。また、マンガの場合ストーリー性があるため、頭の中でつながりが見えてくるようになります。他にも、マンガの場合、授業では習わないバックヤードや関係のある人物が書かれており、

聞いたことある名前=教科書にもマンガにも出てくる→重要な知識として印象づく
初めて聞いた名前や出来事=テキストには出てこないからさほど重要でない

というようにキーワードに対する段階制を作ることができます。つまり、マンガを読むことには

①勉強モードにならず、休憩として時間を有効的に利用できる
②ストーリーを通して、短い時間で流れを再確認することができる
③重要なワードとそうでないワードにメリハリをつけることができる

というメリットがあります。

もちろん、マンガだけで良いというわけではありません。マンガを読み、流れを確認したら、必ず問題集での確認が必要です。当たり前ですが、テスト本番では何も見ずに答えを思い出さなければなりません。問題を読み、何の問題なのかを理解し、そのための答えを思い出し、その答えを書けることまでが得点には必要。このアウトプットという機会を必ず設けることが学習には不可欠であり、そのためには一問一答形式の問題集が最適。実践的な問題は過去問の演習や、先生からの課題で対応するのが一般的なので、やはり一問一答形式をおすすめします。
 
 従って、夏休み中には最低限、この歴史の流れをもう一度確認しておくということが必要になります。特に人物名や戦い、法令などは正確に漢字で書けるようにしておきましょう。これまではひらがなでも◯だったもののこれからは×として考え、「せっかく覚えても、漢字で書きなさいと指定されたら答えられないんだよ?その1点、2点のせいで、不合格になったら悔しくない?」と話してあげれば子どもも漢字で覚えなきゃと思ってくれるでしょう(私自身、とある徳川の将軍が13代あるいは14代のどちらかを悩み、試験終了時間ギリギリで変更したせいで誤り、結果、あと1点で不合格となった苦い思い出があります)。

 悔いの残らないよう、時間を大切に利用して合格を勝ち取りましょう。

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